わたしと食事④
気絶してからどのくらいの時間がたったのだろう
目を覚ました時に、自分がなぜ全裸で倒れているのが
分からなく、パニックになった
当時、連絡を取っていた、父親に連絡をして
自宅まで来てもらい夜間病院に連れてもらった
それがきっかけで、アルバイトが休みの日は
一緒に食材の買い出しや、外食をするようになった
当時、大腸がんを再発していた父親との
僅かな時間だった。
なのにわたしは、自分が決めた食事内容と時間に縛られ、常にイライラして
夕飯の17時ギリギリの時間になると
父親を急がせ、時にはタダをこねるように
自分勝手な行動をとってしまった
そんな状態の父親でも、何も言わず
わたしに合わしてくれた。
最後に父親と一緒に食べたのは
鰻だった。
わたしにとって、鰻は父親と最後に一緒に食べた、
切ない思い出の料理だ